今回は、外傷性後肢麻痺のわんちゃんの車いす製作をお手伝いしましたのでご紹介します! この子は事故により両方の後脚が麻痺してしまい、自力で歩けなくなってしまいました。 飼い主さんは、車いすについて教えてほしい、リハビリをお願いしたい、ということで往診での診察を依頼されました。 最初にご自宅に訪問したときは事故から1ヶ月が経とうとしているところでした。 医療センターでの集中治療を受け、幸い一命は取り留めたものの、食欲や元気がなく、、。 お散歩が大好きだったというこの子は、突然自分の体が思うように動かせなくなってしまい戸惑っている様子。とても不安げな顔をしていたのが印象的な子でした。 この子にもう一度歩けるようになってほしい、とにかく元気になってほしいというのが飼い主さんのお願いでした。 車椅子を製作している工房さんをご紹介し、後日、みんなで一緒に採寸をしました。 初めは進み方がわからず戸惑っている様子でしたが、1週間もすれば自分で行きたい方向に進めるようになりました!とのこと。 少しずつ外へ出るようになり、表情も明るくなった気がしますね。 すっかり食欲も戻り、今はリハビリや漢方治療などを頑張ってくれています!
以前のブログに書かせていただいた、皮下点滴のセット同様、処方される皮下点滴の針も病院によっていろいろです。 ①ピンクの注射針18G(※数字が小さいほど太い)②緑の注射針21G③緑の翼状針21G わたし個人としては②を処方することが多いけれど、 ①は針が太いので処置時間が短くて済むというメリットもあります。あまり痛がらない子や大型犬で、処置時間を重視するなら①も良いなと思います! 猫などで痩せてきてしまって、注射針だと失敗が増える場合、③がおすすめです!扱いやすいと思います。(←腎不全の猫ちゃんの、80歳のオーナーさんもこれで継続がんばれています✨) もし今、皮下点滴に関する困りごとがあれば、処方してもらう針を替え
慢性腎臓病をはじめ、その他様々な病気の治療のために、ご自宅で皮下点滴を頑張っていらっしゃる方も多いと思います。同じ皮下点滴でも、処方されるセットは動物病院によっていろいろです。 今日は皮下点滴のセットを3種類ご紹介します。もし今、皮下点滴に関する困りごとがあれば、処方してもらうセットを替えることで解決するかもしれません! ①一番よくみる、シンプルなセット ①一番よくみるシンプルなセットです メリット:操作がシンプル、コストが安い デメリット:時間がかかる(←加圧バックを使うと早くなる)、入れる量がアバウトになる、輸液を吊るす場所が必要 ② ①のセット+三方活栓とシリンジ ② ①のセット+三方活栓とシリンジ メリット:①より時間はかからず、入れる量が正確、コストが安い、場所を選ばない デメリット:慣れるまで操作が煩雑←点滴中に動く子だとひとりでは難しいかも… ③50㎖のシリンジと翼状針 ③50㎖のシリンジと翼状針 メリット:短時間で済む、入れる量が正確、場所を選ばない デメリット:コストがかかる 私は往診先ではいつも③で処置しています。みんな処置時間が長いと嫌になってしまうので。。 毎日のことですから、お互いにストレスの少ない方法がみつかりますように!
こんにちは! 今日はおうち看護の工夫、第2弾です。 おうちとペットの数だけ、できること・できないことがあり、看護の工夫は様々です。 他の皆様のお役に立つかも、と思い、その工夫を共有させていただきます。 今日のご紹介は、歳を取って踏ん張りがきかず、ご自宅のフローリングで滑ってしまう柴犬さんです。 あまり気にしない子だと、滑り止め付きのわんちゃん用の靴や靴下を履いてくれる子もいます。でも気にして外してしまう子が多いですよね… 床材を替えられるなら最高ですが、そうもいかないことも多いと思います。 今回の柴犬さん。 市販の肉球に貼る滑り止めを使って、足が流れず歩けるようになりました! 市販のものは、肉球すべてを覆うものですが、これだとかなり気にしてしまうとのこと。 飼い主様がご自身でカットして(写真の〇の部分)、一番大きな肉球にのみ貼っています。 こんな小さく思えるひと工夫で、本人も気にせず、そして滑らすにフローリングを歩けるようになりました。 困った際のヒントになれば嬉しいです!
こんにちは! 今日はおうち看護の工夫、第1弾です。 往診では様々なおうちに伺いますが、 どこのおうちでも、その子に合わせた看護の工夫をしながら日々頑張ってらっしゃいます! 他の皆様のお役に立つかも、と思い、その工夫を共有させていただきます。 今日のご紹介は、ご自宅でネブライザーを実施している方です。 動物のネブライザーは、霧がもくもくのお部屋に入ってもらい実施します。 さて、病院なら設備があっても、おうちでのネブライザーはどんなお部屋でやろう… 悩まれることかなと思います。 私がご自宅で見たことがあるのは、下記です↓↓ ・衣装ケースに空気穴をあけた、手作りケース ・酸素室の中 ・通院用のキャリーバックの穴をサランラップやビニールで塞ぐ(→これは簡単ですし、コストかからず!ブログ内のお写真の通りです!) ネブライザーは慢性の鼻炎や、副鼻腔炎、一部の気管支炎などで行われる治療です。 もちろん通院して病院で受けることもできますが、薬剤を処方してもらい、ご自宅で実施している方もいます(病気にもよるので、かかりつけの先生に相談してみてください)。 困った際のヒントになれば嬉しいです!