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飼い主様向けコラム

Cerca『往診とグリーフケア』

執筆者:訪問獣医 あっとほーむ 院長 吉田 恵子

 ペットとの暮らしには幸せが溢れていますが、時に不安や悲しみに襲われることもあります。「グリーフケア」という言葉をご存じでしょうか?グリーフとは、何か大切なものを失った時や、失うことを予想して起こる心身の反応のことで、悲しみや後悔、孤独感など様々な感情が沸き、体調にも影響します。
グリーフは人間だけでなくペットにも起こります。グリーフのケアは動物医療において重要で、動物医療グリーフケアとして近年広がってきています。

●飼い主さんのグリーフケア
 例えばペットが病気になった時に、心配や可哀想に思ったり、これまでの幸せな生活が変わること等でグリーフが蓄積されがちです。こんな時、気持ちを誰かに話すことで心が和らぐこともあります。往診では時間をかけて悩みをお伺いし一緒に考えることができ、ご自宅なので話しやすいという利点もあります。

●ペットのグリーフケア
 ペットにとって、安心して過ごすいつもの環境が一番の安全基地であり、それがおびやかされる事はグリーフになります。また、病気で運動や食事が上手く出来なかったり、飼い主さんのお顔や声が悲しそうな事もグリーフとなるでしょう。そんな時、治療や介助で体の辛さを和らげるとともに、なるべくその子らしく暮らせるよう工夫し、飼い主さんの笑顔が増えれば、ペットと飼い主さん両方のグリーフケアとなります。それが結果的にペットの体調改善に繋がることもあります。往診ではペットの生活を拝見し具体的なケアを考えることができます。また、ペットの安全基地にお邪魔するので、味方だと認めてくれるよう十分配慮します。

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Cerca編集部

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