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飼い主様向けコラム

Cerca『慢性腎臓病と自宅点滴』

執筆者:往診専門 ルル動物病院 院長 齋藤 亨

 慢性腎臓病は犬猫ともに患う病気で、現在のところ完治する病気ではありません。早期に発見、治療を開始することで進行を緩やかにすることが重要となります。

 水をよく飲むようになった、尿が薄く量が多くなった、食欲不振が続く、吐くことが多くなった、といった様子が見られることがあります。このような症状がある場合には慢性腎臓病以外の疾患も考えられますので受診していただくことをお勧めします。

 脱水しがちになる慢性腎臓病では体調を維持するうえで点滴は有効な治療のひとつになります。なかでも皮下点滴は練習をしていただくことで飼い主様自身がご自宅で実施することもできるため、 飼い主様と動物の通院の負担を考えてご自宅での皮下点滴を勧められる機会もあるかと思います。

往診での皮下点滴

 往診で皮下点滴を実施させていただく理由の多くは動物にとって通院がストレスになっているので自宅で点滴をしてほしいというものです。ただ飼い主様自身で皮下点滴をできる場合でも不安、怖いなどの理由で往診を希望されることもあります。

 また、皮下点滴を実施する特定のご家族が動物に嫌われてしまう場合があります。動物のために行っている皮下点滴でご家族が嫌われてしまうことは闘病生活をより辛いものとしてしまいます。長い闘病生活になることも多い慢性腎臓病です。辛い思いをしながらの闘病生活は飼い主様はもちろん動物にとってもよくありません。精神的な負担の軽減や良好な家族関係の維持というのも長い闘病生活を続けていくうえで重要になります。

 毎回ではなくても時々代わりに皮下点滴してほしい、不安なので皮下点滴の指導を改めてしてほしいなどのご要望でも構いません。ご自宅での闘病生活に負担を感じた時、気軽に最寄りの往診獣医師にご相談いただければと思います。

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Cerca編集部

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